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断熱屋のぼやき

パッシブ技術研究会7月勉強会

断熱屋のぼやき
さる7月22日、AGCスタジオに於いて、「誰でも出来る設計支援ツール「涼暖ナビ」と夏のパッシブ」~自分で出来る提案ツール。力をつけよう提案力~というテーマでパッシブ技術研究会の勉強会が開催されました。
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まず最初に会場を提供いただいた旭硝子さんからショールームの見学と説明を頂きました。住宅用と言うよりは商業系が中心なのですが、逆に知らないこともあり、皆さん興味深く見学されていました。
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続いて第一部で保健医療課学院の林先生による「環境性能設計支援ツール「涼暖ナビ」を活用しよう」と題した講演です。開発の背景や出来る事等説明を頂き、その後パソコンを操作しての実践を行いました。最近この手のシュミレーションソフトが充実してきて、かなり詳細にシュミレーションが出来るようになったのはいいのですが、逆に入力がとても複雑になってしまい、お客様とのコミュニケーションツールとしてはヘビーになってきている中、比較的簡便な入力でコストシミュレーションまで出来るこのソフトの存在意義はとても大きいのではと思っています。特に開口部の設計や断熱材とのバランスを簡単にシュミレーションできる事や、イニシャルコストとランニングコストの検証も出来るため、施主さんと検討する上でとても解りやすくとても秀逸なソフトだと思います。
災害復興支援の基金で作られているのでフリーであるというのも大変魅力です。機会があればパッシブ技術研究会として普及のお手伝いができればと考えています。
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続いて第二部で北海道科学大の福島先生に寄る「夏のパッシブ!窓を使った夏のくらし〜外気涼房と窓〜」というテーマで講演いただきました。一般的に通風というと直接風を取り入れることがイメージされますが、実はこれはちょっとっ建物があったり風向が変わるだけで計算通り行きません。しかし昔から立て込んだ町家では横の通風は無理なことから、中庭や緑を利用した揺らきで暑さをしのいでいた例から、横の通風ではなく縦の通風を活用しようという内容でした。
具体的には夏のパッシブとして高窓を利用して熱対流換気を行い、夜間は外気が下がるので、その高窓から冷気が降りきて外気涼房が可能となる事、昼は逆に熱い空気が入ってきて大丈夫なのかという疑問に対しては、実は熱の階層が出来るため、外気は外気温と同じ温度のところまでしか下がらないので大丈夫との事でした。また、フラット天井より斜め天井のほうが排熱に熱溜まりが出来ないので有利であることなどとても興味深い内容の講演となりました。
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参加者皆さんからの評判も良く、すぐ実務に活かせる内容とでした。

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