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高気密高断熱住宅の換気システム「エアロバーコ」のメンテンナンス・修理にお困りの方に

 

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エアロバーコとは

エアロバーコとは24時間換気システムのひとつで、ダクト式第3種換気に分類されるスウェーデン製の製品です。当時、株式会社ディックス(現在は閉業)が輸入していた換気システムとなります。メンテナンスの容易さと、海外製で構成部品が標準規格化されているため、部品供給が安定していることが売りで、今から20年前頃に比較的、高気密高断熱の住宅へ導入する換気システムとして東北以北と一部中部で広く普及しました。

しかし、現在エアロバーコを使っている住宅で起こっている問題が修理・メンテナンスの問題です。換気システムの寿命は平均15年くらいと言われていますが、まさに丁度今から10~20年前に建てたお家で「換気扇が動かない」、「排気ファンから異音がする」といった問い合わせが増えています。上述したように当時のエアロバーコの輸入元が現在国内にないため、修理をしようにも交換部品はスウェーデンのメーカー本社から直接交渉して仕入れるしかなく、その手間や納期が非常に問題となっているのです。

 

ダクト式第3種換気のファンを他メーカの換気システムに単純に交換できない難しさ

修理やメンテナンスが難しいのであれば、換気システムを総入れ替えしたい所ですが、家計的にはとても大きな出費となります。

となれば、調子が悪い排気ファン本体を別のメーカーのものに入れ替えてしまえばいいのではないかという考えがあります。しかし、これには一見簡単そうに見えて大きな落とし穴があります。それは既存住宅の場合、ダクトによる圧損がどの程度かを把握することが難しいことです。専門的な話をしますと、換気システムを導入する際には、住宅の居住空間に含まれる空気の量(気積)を計算し、それを元に換気回数が0.5回以上になるような換気設備の導入が必要となります。ダクト式の第3種換気の場合は、換気回数が0.5回以上になるように、ダクトの長さや曲がりの数等の影響による圧力損失を考慮して、PQ曲線を元に静圧を設定しなければなりません。

しかし、既存住宅の改修の場合はダクトの長さや曲がりの数を厳密に把握することが難しく、推測で計算して静圧を設定するしかありません。そうすると、想定より実際の圧力損失が大きい場合は換気不足となりますし、想定より圧力損失が小さければ換気量が多くなり、冷暖房費用の増加や過換気となるリスクをはらんでいるのです。

 

24時間換気システムが止まることによる弊害

普段、あまり意識することのない24時間換気システムですが、これが止まってしまうと長期的に住んでいる人の健康や住宅に大きな影響を与えます。

 

・結露が発生しやすくなり、カビ・ダニによるアレルギー症状などの健康被害リスクが高まる。 
・生活で排出された湿気による湿害で住宅の構造体である木材を腐らせたりすることで、住宅の耐久性が落ちる。 
・室内の臭いや湿気、二酸化炭素が滞留することにより居住空間の不快感が高まり、快適性が落ちる。 
・建材などから揮発する化学物質によるシックハウス症候群発生のリスクが高まる。(特に夏場) 

 

中には24時間換気は窓換気で十分だと考える人もいます。もちろん気持ちのいい時期は窓を開け放って生活してOKです。

しかし、窓換気は種別としては通風として考える必要があります。何故なら窓は24時間開けっ放しにすることは出来ないからです。

窓を開けたときはいいですが窓を閉めた時は空気の質はどんどん悪くなります。

また、窓換気はせっかく冷暖房をした空気を外に捨てることと同じなので光熱費も無駄になってしまいます。

閉めた時にきちんと空気を入れ替えてくれるのが換気システムの役割なのです。

そのため、24時間換気システムが故障した際は気づいた時点で速やかに修理や対策をする必要があると言えます。

 

MSデマンド換気システムが注目されている理由!

 

実は、エアロバーコが動かなくなった時の有効な解決策としてMSデマンド換気システムが注目されています。理由は大きく2つあります。

 

他のダクト式換気システムとの互換性が高い

既存のダクト式換気システムの入れ替えで一番の問題となるのがダクトによる圧力損失の問題です。しかし、MSデマンド換気システムであれば他の換気システムに導入した場合でも、ダクトの圧力損失が大きくても小さくでもデマンドコントロールにより換気量を増減して、自動的に必要な換気風量に調整されます。そのため、ダクトがしっかりしていれば様々な換気システムへの導入が可能です。

 

同時にレトロフィット(性能向上改修)も可能!

MSデマンド換気が注目されているもう一つの理由は、MSデマンド換気システムがただ換気システムを復活させるだけでなくレトロフィット(性能向上改修)にもなっていることです。レトロフィットとは既存のものに新しい部品や機能を取り付けて改良することをいい、現在各業界で注目されている考え方です。

MSデマンド換気システムの給気口と排気口の各グリルには湿度センサーが内蔵されています。これが湿度によって開閉する事で、換気量を状況に応じて増減させることが可能となり、無駄な換気を防いでくれます。そのため、MSデマンド換気システムを使えば、熱交換換気を使用しなくても冷暖房費の省エネルギー化ができてしまうのです。

 

MSデマンド換気システムについて詳しく知りたい方はこちらをクリック

 
換気システムのレトロフィットについて詳細を知りたい方はこちらのコラムをクリック

 

 

まとめ

20年前に高気密高断熱住宅を中心に普及したエアロバーコは現在、修理・メンテナンスの問題に直面しています。ダクト式の第3種換気は他メーカーのファンに単純に交換が出来ず、ダクトの圧力損失計算が難しいために適切な換気量の確保も容易ではありません。24時間換気が停止することで健康被害や住宅の耐久性に対するリスクもあります。そんな中、MSデマンド換気システムは他システムへの互換性が高く、レトロフィットによる省エネ効果も期待できます。そのため、エアロバーコに関する問題に対しての一つの解決策として現在注目が高まっています。

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