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シロアリ以外への効果は?

木材腐朽菌

「木が腐る」ということは、木材腐朽菌(いわゆるキノコ)が木材を分解する行為をいいます。つまり「生物劣化」です。木材腐朽菌が無ければ、木材は腐りません。しかし残念ながら、木材腐朽菌の胞子は空気中いたるところに浮遊しています。

そして、木材腐朽菌が育つ(つまり、腐る)ためには、次の4要素が揃うことが必要です。


[1] 栄養分(木材) [2]酸素 [3]水分 [4]温度

整理すると、木材を腐らせないようにするためには(1)木材腐朽菌を殺すか、(2)4要素を揃えないか、そのどちらかをクリアしていればいいことになります。

それでは、木造住宅の構造材を考えた場合、この4要素で管理できるものはどれか。③水分だけですよね。だから、「木材を濡らさない」ことは、腐れ対策においてとても重要なのです。

そしてもうひとつ、(1)木材腐朽菌を殺すことができれば、木材は腐りませんでした。木材腐朽菌を殺す性能をもつ薬剤を「木材防腐剤」といい、ホウ酸も「木材防腐剤」のひとつです。ホウ酸処理されている木材は、たとえ濡れても腐らないのです。

キクイムシ

木造住宅を加害するキクイムシでは、ヒラタキクイムシが重要です。体長2~8mmほどと個体差は大きく、色は暗褐色で、体型は細長く平たい。

建築時の被害材の使用(これが多い)、被害家具の持ち込みなどにより家屋に侵入して、床や柱、壁、下地材などの建材や家具を食害します。

導管に産みつけられた卵が孵化し、幼虫が木材内を食害します。蛹を経て、成虫になり、毎年4~8月ごろ、成虫が被害を与えていた木材から飛び出します。そのとき、鉛筆で刺したような脱出穴を開け、そこからきな粉のような糞がこぼれ出ます。

脱皮した成虫は交尾し、また導管に散乱します。

このように、ヒラタキクイムシは一度出てしまうとなかなか止めることができません。被害は導管のある広葉樹材と竹材に限られ、針葉樹材は被害にあいません。

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