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断熱化による光熱費(省エネ)以外のメリット

先日、健康維持増進住宅研究会から、住宅を断熱化することにより、健康維持増進効果が高まり、それが経済的にもメリットがある事について、具体的な試算が発表されました。

現在断熱住宅に住んでいる人に無断熱住宅に住んでいた頃とかぜの罹患率について聞いた調査で、「かぜをひかなくなった」という回答が倍以上になり、2回以上引く割合も半減し罹患率が38%減少したそうです。

これを通常の罹患率に、断熱向上による罹患率の減少割合を掛けてかぜの低下割合を算出し、断熱向上によって罹患率が低下したことによる便益を貨幣価値に換算すると9400円/年となるそうです。


断熱化には光熱費の(省エネ)以外にもこういった効果があり、健康や快適性、安全性の向上といった側面も多くあるのでそれらを費用換算し価値として考えると、断熱化がもたらす効果はとても大きな事であることがわかります。

今後こういった断熱向上がもたらす省エネ以外の各種便益の数値化の研究も進んでいく事と思います。

家庭部門の温室効果ガス削減1990年比29-35%減と高い目標設定

環境省から、2020年までに温室効果ガスを1990年比25%削減する目標の達成に向けた中長期のロードマップ(行程表)の原案が公表されました。

国内排出量取引制度や環境税の導入のほか、住宅の省エネ基準の強化・義務化やエコカーの普及を促す関税恵沢の継続、企業への金融支援、次世代型路面電車(LRT)の延伸などが盛り込まれている。

すごいのは原子力発電所を8基増設し、60%を下回る年間稼働率を最大88%まで向上させれば、海外から排出枠を買わなくても25%削減を達成できるとしていることです。かなり無茶な気がしますが・・・・

やはりポイントは 部門別の削減量目標で1990年比29-35%減と目標を高く設定された家庭部門でしょう。住宅部門は排出量の増加が他部門に比べて大きく、2005年比では48-53%減となるそうです。

まあ日本の産業部門はもともと省エネが進んでいたのでここをさらに厳しくするのは経済を後退させてしまうことなってしまうのでしょうがないと思いますが。
やはりわれわれ住宅分野でのがんばりが必要になってきます。そして当然更なる省エネ政策の強化がされてくるでしょうし、同時にもっと政策的な支援も望みたいと思います。

ちなみに工場など産業部門は1990年比21-22%減、オフィスなど事務部門は同18-26%減となっていました。

エコポイントでLED照明がお得

話題のエコポイントですが、先日ニュースで「LED電球普及を促進、エコポイント交換方法の変更で従来の半額で入手可能に」という記事がありました。

日本の環境関連技術の産業育成、省エネ推進という観点からも、そして何より電気代の節約上家計にとってもとても有効な政策ではないでしょうか。

経済産業省が情報政策関連予算として2009年度第2次補正予算に盛り込んだもので、省エネ効果の高いLED電球などへの商品交換の促進を狙い、エコポイントの交換方法を一部変更したものです。

従来は、ポイントの登録申請後に商品と交換となっていましたが、「電球形LEDランプ」「電球形蛍光ランプ」「充電式ニッケル水素電池」などのエコ商品については、エコポイント対象商品を購入したその場でエコポイントを受け取って商品と交換する「即時交換」制度が適用されとのことです。しかもこれらのエコ商品と即時交換する際には、1ポイント=1円ではなく2円に換算する優遇措置が導入される。以上のことから、例えば4000円のLED電球は2000ポイントで即時交換できるようになる。

ぜひ皆さんも活用してください。

 

 

シャワーヘッド交換で節水&節湯で省エネ

先日買って来ました。

こんな簡単なことでも省エネになるんです。いわゆる節水型機器といわれ、給湯エネルギーの削減と節水の効果があります。ためしに風呂桶にシャワーで水をためて満杯になるのにどれ位時間がかかるか?という簡単な実験をしてみました。

効果を桶が満タンになる時間を計って比較しました。結果は、・・・・

蛇口MAX
もともとのシャワーヘッド        10秒
今回購入の節水型のシャワーヘッド 15秒

蛇口中くらい
もともとのシャワーヘッド        15秒
今回購入の節水型のシャワーヘッド 20秒

桶が3.5Lなので もともとのシャワーヘッドの蛇口MAXで0.35L/秒 中で0.233L/秒  今回購入の節水型のシャワーヘッドの蛇口MAXで0.233L/秒  中で0.175L/秒となりました。

結構な差があります。何も考えないで使用した場合は、なんと約半分の節約になります。私の場合大体蛇口を中くらいに使用していたのですがそれでも25%くらいの節約になります。

シャワー一回で10分/一人としたら家族4人の場合で 
何も気にしていない場合0.35×60秒×10分×4人×30日=25200 
蛇口中の場合0.233×60秒×10分×4人×30日=16776
蛇口中で節水型0.175×60秒×10分×4人×30日=12600

蛇口中との比較で4176L、何も考えていない場合はなんと12600Lも違います
恐ろしい・・・・ 使用感もまったく問題ありません。これでこれだけ省エネになるのですからやらない手は無いですよね~~。
ぜひ皆さんもお試しあれ♪

ルネッサンス計画見学③

引き続きです。
1.5層へ改修された部屋です。3層分の住戸の床を壊し、真ん中に床を新設することによりこのようになります。面白い空間構成になっていますね。

大規模減築された部分です。減築の意味は4Fの住戸に大きな屋上が出来、建物景観に変化がつけられるとのことです。

床に光が下階に透過するような素材を採用して明るさの確保を行っています。最近時々見かけますが結構いいと思います。

この部屋結構好きです。シングル用で1.5層になっています。スラブの付け替えによって残ってしまった(強度確保のために残さなければならなかった)駆体(梁型のように出ている部分)が逆にアクセントとなっていて個人的には好きです。

そしてここから改修前の部屋の写真です。すごいでしょう~~!

これがあんな風に変わるんですね~~

これは梁の作り変えの状況を説明している現物です。なんと鉄筋の量、太さが全然違うんです。びっくりしました。そりゃ昔の建物と今の建物の耐震性が全然違うのも一目瞭然です。w

今回見学して良いと感じたのは、昔の建物は周辺環境がよかったりゆとりがあったりする点です。

その辺をうまく再利用すると何も効率だけがすべてではないのでとてもいいと思います。 特性をもたせて賃貸にし、高齢者専用、単身専用、といった特徴をつけると更にいいのではないかと思いました。 そして制限のある中での設計が逆に魅力的なプランになっていたりしているのがとても見ていて楽しかったです。

興味のある方はこちらをどうぞ^^

ルネッサンス計画HP

ルネッサンス計画見学②

パート①で紹介した技術を用い、次の10室を10のテーマで改修が行われていました。
B103 高齢者向けプラン(夫婦)
B201-202 2戸1(ファミリー)
B301-401 メゾネット(子育て)
A101 低床化プラン
A402 高齢者向けプラン(単身)
A407-408 高齢者向け自立支援型住宅
A307 環境負荷低減住宅
C103 1.5層(DINKS)
C301-402 4戸1(2世帯)
C303 1.5層(シングル)

それでは実際に改修された部屋を見学した時の写真です。
どうですか?2住戸をひとつにしたものです。

奥に見える白い梁らしきものが元々あった梁の大きさです。それを小さくな梁に改修し袖壁を撤去したりすることで部屋に大きな広がりを持たせることができるようになりました。

そして広げられて広々としたバルコニーです。本当に元団地なのか??(笑)

これは設備配管を外に出し、化粧で囲うことによってメンテナンスしやすいようにしたものです。逆にアクセントになってますね^^

A号棟の外観です。とても昔の団地には見えません;;これはバルコニーの外に耐震補強でつけた柱が逆にアクセントになっています。

低床化プランの部屋で天井高を拡張、開口を新設、そして外に見えるのが専用庭につながるテラスになっています。

これはベランダの手すりに取り付けできる太陽熱温水機です。スペースに配慮した画期的な技術です。太陽光発電もいいですが、太陽熱温水は直接エネルギーを取得できるので効率が高く初期費用もやすいのでお勧めです。しかもこれは問題になる循環ポンプの駆動に太陽光発電パネルによって発電された電気を利用するので全くエネルギーを使わずエネルギーを作り出します。(パネルとパネルの間にある細長いパネル) 早い製品化が待たれますね。

その3へつづく

ルネッサンス計画見学①

ルネッサンス計画とはUR都市機構が持続可能なまちづくりという観点から、解体予定の実際の建物を活用し、団地の再生について実験的な試みをルネッサンス計画として行っているものです。先日その見学へ行ってきました。

このルネッサンス計画1「住棟単位での改修技術の開発」では
階段室型住棟におけるエレベーター・共有廊下の新設
梁せいの縮小による居住空間の広がりの向上
階段室解体撤去に係る施工性の検証
構造躯体の改造に伴う騒音振動測定調査
大規模減築
共用設備配管の集約・外部化の取り組み
施設のコンバージョン
住棟改修技術の活用イメージ
 
といった事をテーマに行ったそうです。

簡単に説明すると、もともと天井高が低かったり梁や耐力壁があるために大きな制約を受けていた点を改良し居住空間の広がりを向上させたり、一住戸では狭いので2戸・4戸をつなげることで広さを確保し様々ニーズに住戸を合わせた改造を行ったり 狭いエレベーターの設置と同時に教養廊下を新設し、またバルコニーを広げることて空間の広がりを作りアクセスのバリアフリーを行ったり、また改修を実際に行い検証を行ったそうです。

興味のある方はこちらをどうぞ^^
ルネッサンス計画HP

EUで「住宅『CO2ゼロ』義務付け」

欧州連合(EU)ではいよいよ、「住宅『CO2ゼロ』義務付け」にむけて動き出したようです。
これは、2021年以降に新築する住宅やオフィスビルについて、CO2を排出しないことを義務付けるというとても先進的な内容です。

「CO2ゼロ」とは、
太陽光発電システムや燃料電池といったCO2を排出しない発電システムで電気を作り、建物の断熱性能や気密性能を高めてエネルギー効率の良い設備機器を採用し、建物で使用するエネルギーを少なくしてそれをまかなうことで達成を目指します。

まさに「創エネ」技術と、「省エネ」技術をうまく組み合せ、21世紀の建設技術が目指すべき理想的な形ですね。
当然、新築時のコストが増えますので、技術開発と政策でうまく誘導する事が必要になりますが、これからの日本も目指す方向性であるでしょう。

25%削減のために実際にどうすればいい??

先日改めて調べてみたので整理してみました。

1990年比25%削減を実際に実現するための具体的な方策は
1、新築住宅の70%に次世代省エネ基準(99年制定)を採用し、残り30%に次世代省エネ基準を上回る新次世代省エネ基準(今後制定)を採用
2、既築住宅には新省エネ基準(92年制定)を満たす改修を義務付け

だそうです。これはおそらく住宅分野のエネルギー消費量を取り上げてその中でその分を達成する為の試算だと思いますが、それだけ増エネしてしまっているのも現実なのだと思います。

また、他の資料で、これは日本全体で25%削減を達成する為の指標だと思いますが、
太陽光発電を現状の55倍に増やし、新築の100%を省エネ住宅にし、新車の100%を次世代車しても届かないともいわれています。いかに大変な事なのかがわかりますね。

国連での鳩山総理のCO2削減25%について

ちょっと前になってしまいましたが、国連で鳩山総理がCO2排出量を1990年比で25%削減を目標とすると発表しました。とても話題になりましたが、今回はその件についてちょっと考えてみたいと思います。

産業分野では、石油ショック後の省エネ技術の向上により、上記グラフの通り1990年と比べても消費エネルギー量は増えていません。逆に高い省エネ技術を持っているためこれから大きく削減する事は難しいと思います

そこで注目されるのは民生分野(家庭部門)です。ただでさえ1990年から比較して30%も増加しており当然一番ターゲットになる分野だと思います。

そこで真っ先に頭に浮かぶのは太陽光発電ではないでしょうか?
しかし太陽光発電だけがCO2削減の特効薬ではありません。
実は断熱はとても大きな可能性を秘めているのです。
太陽光で発電する事も大切ですが、そもそも使用量が30%増えているのですからその使用量そのものを減らす事は直接消費量を減らす事は最も理にかなっているのです。しかも断熱は10年単位で更新が必要になる設備機器と違い、その効果が建物の寿命の分だけ享受できるのです。そしてなんといっても快適性や住宅内の温度差によるヒートショックを防ぐ等良い事づくめなんです。
次回その効果について検証したいと思います。