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断熱屋のぼやき一覧|家づくり情報

3月合同研修会in広島

3月2〜3日、パッシブ技術研究会本年度最後の勉強会は、広島で開催され「瀬戸内レモンの家の会」との合同研修会でした。

まず最初に開催地「瀬戸内レモンの家の会」の西本会長の挨拶です。

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続いて建築家の八納先生に依る「子供の才能を伸ばす住まいづくり提案」と題した基調講演です。

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設計にあたって考える事を2つに大きく分けると、モノ(素材、工法、性能)、コト(住まい方、ライフスタイル)に分けられ、普通はどうしてもモノを前面に出した提案をしてしまいがちで、ここで話を進めてしまうと、情報が溢れている現代ではお施主さんがどれが良いのか分からなくなりますます混乱してしまう。コトで話を進め、施主さま自身が考えてもらうように話をすすめる事が大切で、そのためにモノをどうするかという順番で選ぶと家づくりがうまく進められるとのお話でした。お客さんが知りたいのは家を作るとどういうふうに変われるのか?ということを伝える事が一番大切という事でした。

その他にも、欧米では整理整頓や就寝の為のベッドルームはあるが、日本で言う勉強部屋は無く、子供たちは実は親に勉強の姿を見て欲しいと思っているのでちゃんとスペースを作ってあげる事が大切で、その為に家を高性能にすればそうした空間が創れるというストーリーが出来る事や、勉強部屋という静かなシチュエーションではなくオープンスペースの騒音に慣れると、受験の時に周りの音に強くなれるという話もあり、目から鱗の話でとても勉強になりました。

その後それぞれの会の活動報告、そして、参加の各社全員から自己紹介と取り組み発表をして、お互いにどんなことをしているか解った上での懇親会。団体間の交流はもちろんの事、会員それぞれかなり交流を深まり夜遅くまで広島の夜を楽しんで頂けたようでした。

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2日目は現場の見学会です。

まず一件目はレモンの会の会長であり、当団体の会員でも有る中川建設さんの自宅兼事務所のパッシブ換気住宅の見学です。皆さんエアコンや各種の収まりにかなりくいつき、1時間の予定を30分以上もオーバーしてもまだ時間が足りないくらい実践して住んでいる事例としてかなり参考になった様子でした。

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続いてレモンの会の会員の日高さんの自邸です。こちらは目の前にマンションがあり日射が入らないことから、日射を全く期待しない家づくりとして南面の開口部ですら少なくする割り切った設計でQ値0.6を達成した超高性能住宅です。日射を望めないという与条件で窓を減らすという思い切った考え方をするというとても興味深い事例でした。暖房はやはり床下エアコンで、カウンターアローファンで床下からロフトまで循環させていました。コンセプトが全く違う2事例の対比はとても参考になりました。

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レモンの会の皆様お世話になりありがとうございました。

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午後はエクスカーションとして村野藤吾設計の世界平和祈念聖堂へ、改修中だったので見れないと思っていましたが、日頃の行いが良いせい??かなんと見学することが出来ました。その後原爆ドームから折り鶴タワー、平和記念資料館と今回も大変充実した合同研修会となりました。

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パッシブデザインについて

●パッシブデザインとは

最近流行りの「パッシブ」という言葉、住宅業界で色々な場所で色々な意味で使われています。なにか聞き心地の良い言葉ですが、もしかしたらみなさんにとって、どういう意味か解ったようで実はよく解らない言葉ではないでしょうか?定義がない曖昧な言葉かもしれません。そこで私達の考えるパッシブについてお話したいと思います。

 

●「パッシブ」と「アクティブ」

まず「パッシブ」という言葉の意味ですが、直訳すると「受動的」という意味になります。

受動的と言われてもわかりにくいですよね。

まず、一般的にエネルギーと言えば、石炭、石油、ガス、電気と言ったエネルギーを想像されるのではないでしょうか?これは言ってみれば人工的なエネルギーと言えます。

それに対して、自然エネルギーとは太陽、風、雨、雲、水、地熱、蓄熱、氷、雪、蒸発、熱対流、放射、温度差、植物など無償かつ無限にあるエネルギーです。しかしエネルギーとしてはとても密度が低く微弱な力しか持っていません。そして人工的なエネルギーと違いコントロールが難しく思い通りに制御出来ないため、その活用には工夫が必要で、人間はそのエネルギーを活用する立場といえます。

しかし、人類は古来この自然エネルギーをうまく活用してきたはずです。

近年の科学の発達に伴い、人類は密度の高い人工的なエネルギーを使い、思い通りに環境を作ることが出来るようになりました。ただし、そのエネルギーは有償でかつ有限、それが近年の環境汚染にも繋がっています。

 

以上の事から、自然エネルギーの活用については、「自然にあるエネルギーを上手に活用する」=「受動的」=「パッシブ」、人工的なエネルギーの利用は、「自らエネルギーを使い環境を作る」=「能動的」=「アクティブ」と言えるのです。

 

●自然エネルギーの活用

私達の考えるパッシブ技術とは、まさにそういった自然エネルギーをうまく活用する事にあります。例えば自然換気は温度差を上手に活用する技術です。

繰り返しになりますが、自然エネルギーは地球上至る所に有り無限にあるエネルギーですが、人工的なエネルギーと比べとても弱い力なので、単体では十分にそのエネルギーがうまく活用出来ないので、様々な工夫や繋がりが必要になります。

 

例えば、寒い時に人工的なエネルギーであるストーブを使えばどんな状況でもあっという間に暖を取ることが出来ます。換気も機械ファンを使えばいとも簡単に換気を行うことが出来ます。しかし自然エネルギーである太陽熱や温度差による自然換気はそうはいきません。その日射をうまく取り込みその熱を逃がさない技術、室内外の温度差を上手に作る、「断熱」や「気密」をしなければその熱や温度差を活用することは出来ないのです。

ですので、建築におけるパッシブ技術とは、人工的なエネルギーと違い自然エネルギーという微弱な力をを最大限に利用するための建築技術&手法で、なるべく機械に頼らない家づくりを目指した技術といえるのです。

 

●パッシブ技術にはアクティブな人

しかし自然エネルギーをうまく活用したパッシブ=受動的な住宅は、その自然エネルギーを活かすために、そこに住む住人にはアクティブ=能動的が求められます。

なぜならば、風や外の空気を活用するためには窓を空ける、太陽熱を利用しようと日射を入れるためにはカーテンを開ける、日射を遮るためにはオーニングを下げたりカーテンを閉めたり・・・住人が環境を感じその操作を行わなければなりません。

もちろん機械=アクティブ技術を使えばもちろん自動で行うことも出来ますが・・・それではパッシブでは無くなってしまうのです。

 

パッシブ技術には、住み手の参加と生活の知恵が重要です。自然エネルギーとは無償であるが故、伝える人が少ないので自ら勉強する必要があります。(有償であるからこそ宣伝する人や伝える【販売する】人がいる)

パッシブ技術を実現するためには、住まい手も創り手も「アクティブ」=「能動的」である必要があるのです。

 

従って

「住む人がパッシブな生き方」=「パッシブ技術を活用したい」場合、「住まい手はアクティブ」になる必要があります。そして「住む人がパッシブ」であるならば「建物はアクティブ」である必要があると言えるのです。

 

さあ、あなたが選ぶ家づくりはどちらでしょうか?

 

(本文に、北海道大学名誉教授:荒谷登先生の著書「住まいから寒さ・暑さをとりのぞく」から、多くの言葉をお借りしました。有償で欠点対応型の人工エネルギー、無償で良さ発見型の自然エネルギー活用という荒谷先生の言葉はとても身にしみる言葉です。とても深い本ですので、家づくりにご興味の有る方には絶対ご一読頂きたい名著です。)

パッシブ技術研究会9月勉強会

去る15日に、「住宅の温熱計画の実践方法 」~テーマは実践!!具体的な事例から学び提案力UP~ と題した9月勉強会を開催しました。

第一部は、住宅の温熱計画 〜私の実践方法〜 として当会のメンバーである㈲佐藤工務店の佐藤社長の講演です。
実際に シュミレーションソフトを使い、物件のデータを入力実演をして、どんなことが出来るか?入力方法のヒントなど充実した内容となりました。
第二部では「未来の天気図を変える」〜開口部強化の重要性〜 と題し、㈱栗原の佐竹専務より開口部の色々について講演がありました。
サッシの歴史から始まり様々な特性や言葉の説明から始まり、特に興味深かったことは、ペアガラスの性能で一番大切なのは空気層の厚みで16㎜が一番性能が高くなるそうです。また、16㎜の空気層になるとアルゴンガスや高いクリプトンガスを入れたものでも性能があまり変わらなくなってしまうそうです。サッシのサイズや重量などから、空気層の厚みが取れない場合にはこれらのガスが有効に働くという目から鱗の情報でした。
明日からの仕事にすぐ活用できる技術情報を得られた内容となりました。

「住まいと健康」「スマートウェルネス」シンポジウム

3月はシンポジウムラッシュ。
前半に断熱と健康の関係を考える2つのシンポジウムが有りました
断熱性能の向上が、省エネ以外にも効果がある事を実証しようとしている活動で、双方とも医学の見地からも検証しているのが特徴です。
実際に様々なデータがあり、入浴中心愛停止状態発生のデータから、冬に発生が多く寒さが影響を及ぼしていることがわかります。ところが都道府県別にみると実は北海道は少なく、断熱のレベルが高い北海道の室内は暖かく、断熱性能を上げることで冬のヒートショックを減らせる可能性が高いことがわかります。
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そしてスマートウェルネス住宅開発委員会。

苅尾先生の発表で血圧で大変興味深い話があり、血圧でとても重要視すべきなのは早朝高血圧(モーニングサージ)という新しい話がありました。下図右側のデータの通りモーニングサージが高くなればなるほど血管系疾患のリスクが上がるとの事。なぜこれが大事なのかというと、診察時のような平時では高血圧の兆候が少ない場合もあり、そしてこのモーニングサージのコントロールが一番難しいのだそうです。このモーニングサージも夏冬の季節間変動が大きく、室温が大きな影響を与えていることから、住宅性能が上がり住居温度環境が改善することでこのモーニングサージの改善に期待できるのです。

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続いて伊加賀先生の公演では、断熱性が高い住宅の方が室温が高く維持出来ていて、室温が高くなると血圧が下げられる結果が出ている。
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特にすでに高血圧になった人にとってはその効果はもっと大きくなる。 スクリーンショット 2015-03-16 5.54.42
また暖かい住宅の方が睡眠がよくなる事が調査からわかり、おそらく血圧にも良い影響があると想われるとのこと。
また室温変化や室間温度差が大きいと身体活動量が減少し、室内温熱環境が良くなると身体活動量が上がることる事が予想される事から、下記データの通り握力や活動量の向上が確認された。握力の向上は筋肉量の増加につながり、つまづき等の家庭内事故の低減に影響を及ぼし、ちょっとした事故で寝たきりなど担ってしまう可能性を減らせ健康寿命の遠心に繋がります。
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そして、調査から寒さ改善による健康寿命の延伸が4歳も有るそうです。
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こちらは高橋龍太郎先生の発表で、海外で約1000件の断熱改修と健康仕様の調査をした事例があり、断熱改修の結果病気で休んだ日数が減少することがわかっている。スクリーンショット 2015-03-16 6.13.33
また健康長寿住宅エビデンス取得委員会のデータでも、断熱リフォームの前後でのモーニングサージが抑制されたデータが示されました。
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以上を簡単にまとめると、
 断熱性能をよくすると
 1、省エネ→光熱費の削減
 2,疾病予防→アトピーや風邪など日々の医療費が削減
 3,介護予防→健康寿命の延伸(ヒートショックによる血液系疾患やつまづきなど家庭内事故のリスク低減)
  と大きな効果があるということです。
最後に関連リンク紹介しますのでご興味有る方はご参考下さい。
リーフレット「住まいの暖かさが高齢者の健康に好影響!!」
住まいと健康を考えるシンポジウム資料

エコポイント補正予算で復活

先般の平成26年12月27日に閣議決定された「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」において、
省エネ住宅に関するポイント制度の実施が位置づけられました。
制度内容については、従来の住宅エコポイント等の制度内容を参考に、新築住宅については自ら居住する
ことを要件とするとともに、リフォームについては対象工事の追加・ポイント数の拡充等を行う予定のようです。
1中旬辺りから詳細情報が出てくると思います。
せっかくの制度ですから是非ご活用下さい。
http://www.mlit.go.jp/common/001065099.pdf

スウェーデングリーンビル会議

先日の北欧出張の際に得た北欧の事情の一つとして下記の情報を得ましたのでご案内します。
国によって色々差はありますが、スウェーデンにおける温暖化防止の為の取り組みです。

大きな流れとしては世界的に同じですので日本でも参考になりますね。

Miljöcertifiering ( Sweden Green Building Council )
スウェーデングリーンビル会議

1. 現在は250件/年程度の認定だが、5年後には2000件/年になる見込み
2. 将来この認定の無い貸しオフィスなどの建造物の売買は国際的にも不可能になる。
3. 認定にかかる費用よりも 認定を受けることによっての建造物の価値上昇の方がが大きい。
4. 現状では新築建造物が認証対象だが将来的には既存建造物も手掛ける。
5. 技術の進歩で認証基準は毎年更新される。
6. 第3者専門会社が認定に関与していて建造物のデザイン、換気システム、暖房 システムそして電機システム等の詳細も検査するため建造物の全般的かつ総合的 な 判断がなされる。
7. Swedeb Green Building Councilは2009年にスウェーデンの企業や同業者組合 13社で発足した。
8. これらの活動は単一建造物に認定だけではなく都市開発、地区開発などの分 野でも エネルギー伝達システム、公共広場、騒音そして公共交通手段などをも 考慮 した地域認定に発展している。
9. スウェーデンでは第3の都市( MALMÖ)マルム市のマストヒュ-セン (Masthusen)が英国 Building Research Establishment(BRE)によって2014年春に 環境地区認定を受けており第1例である。
10. 地方公共団体、市町村などの希望を考慮して1015年度末からSwedeb Green Building Councilでも地域認定を開始する予定。
11. Swedeb Green Building Councilでは認証対象の物件に合わせて種々の認証 を行っている。
12. EUとしてはEU Green Building Councilが存在してエネルギー使用、建材そ して室内環境を中心に認定が行われる。
13. 国際的には Breeam & Leedがエネルギー、建材、室内環境、水、建設に伴う ごみ、ビル管理、インフラ、通信そしてエコロジーとしての現地ごみ処理などを観点に認証が行われて いる。

環境に配慮したプロジェクトの例
1.Tele2 Arenaストックホルム郊外に出来たサッカー競技場で自然環境に配慮 した建材とその耐久性で金賞認定された。
http://www.google.co.jp/search?q=Tele2+Arena&newwindow=1&client=firefox-a&hs=veI&rls=org.mozilla:sv-SE:official&channel=sb&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=Aig5VPH-BeWhyAOZ4oHAAw&ved=0CEcQsAQ&biw=1334&bih=829&gws_rd=ssl

2.NationalMuseum、1866年建造のストックホルム王宮前にある国立美術館で Swedeb Green Building Councilの創始メンバーであるスウェーデンの大手建設 会社Skanska(スカンスカ)が2014年8月着工、総工費70億クローナ、時価143億 円で2017年夏の完成を目指す。
http://www.nationalmuseum.se/sv/Om-Nationalmuseum/

3.スウェーデンの第2都市Göteborg(ゴーテンブルグ)では駐車場の無いマン ション100件をシャルマーゴーテンブルグ大学、ヨハネスブ ルグサイエンスパー クそしてゴーテンブルグエネルギーが共同プロジェクトとして駐車場の代わりに 公園や集会所を完備、電気自動車と自転車のシェア プールも完備2016年春の完 成を目視する。
http://www.riksbyggen.se/Ny-Bostad/Aktuella-projekt/Vastra-gotaland/viva/Om-Projektet/

4.スウェーデンの第3都市マルム郊外のAlnarp(アルナープ)農業大学はプラン ト研究の為に35の独立した環境調整可能なラボを持ってい る。施設の老朽化に 伴って今回2016年の完成を目指して延べ床面積1100㎡の温度、湿度、光そして換 気率を独立制御可能な最新式のラボに立て 直す。このBioTour(バイオタワー) と命名されたラボではラボ内の冷房で発生する熱源を異なったラボの暖房に再利 用する。
http://www.slu.se/en/faculties/ltv/about-the-faculty/odlingsenheten1/biotron/

「戦後日本住宅伝説ー挑発する家・内省する家」

先日、フェイスブックで建築関係の人たちに話題になっていた
「戦後日本住宅伝説ー挑発する家・内省する家」という埼玉県立近代美術館で行われていた企画展に行ってきました。(〜8/31でもう終わってしまっていますが)
 
全部で16人の戦後の著名な建築家の16作品が展示されていました。とてもシンプルな展示なのですが、図面や模型、記録映像等をじっくり見ようと思うとかなり時間がかかる充実した展示になっていました。
私自身は建築設計をするわけではないのですが、そういった関わりも多く興味も有ることから非常に興味深いものでした。
 
戦後復興で、まず必要な住まいの供給を大きな目的にした時代から、高度成長を遂げ大きな社会的な変化によって、「住む」に焦点を当てて、建築家達がどう対応していったのか?まさにタイトルの通り「挑発する家・内省する家」という挑戦や表現を感じ取ることが出来ます。
 
それぞれの作品の説明がされていて、今でも十分通用する発想やアイデア考え方が散りばめられているように思いました。
 
16作品は、住居/丹下健三、コアのあるH氏の住まい/増沢洵、私の家/清家清、新宿ホワイトハウス/磯崎新、スカイハウス/菊竹清訓、塔の家/東孝光、白の家/篠原一男、水無瀬の町屋/坂本一成、虚白庵/白井晟一、松川ボックス/宮脇壇、反住器/毛綱毅曠、中銀カプセルタワービル/黒川紀章、原邸/原広司、幻庵/石山修武、中野本町の家/伊東豊雄、住吉の長屋/安藤忠雄。

 

本も「戦後日本住宅伝説ー挑発する家・内省する家」というタイトルで

販売されていますので行けなかった方でもご興味有る方は購入されるといいと思います。
私も購入しました。

㈱マツナガHP

太陽光発電で稼ぐ家

消費税UPや原燃料費調整などの要因で電気代がどんどん値上がっていっています。
話題の太陽光発電で稼ぐ家について、先日ある会合で話題になりました。

太陽光発電で作った電気を売ってローンに当てたり収入にする考え方がありますが、電気代が値上がりしていき、現在の売値32円/kWh(全量買取26年度価格)に近づいていった場合(買取価格も下がっていく)を考えてみます。
仮に電気の売電価格と購入価格が同じになった場合、太陽光発電で稼ぐという意味がかなり薄れてしまいます。それどころか購入価格の方が高くなってしまうと発電した電気を売るよりも自宅で使ったほうが得になっていきます。
環境先進国ドイツで起こっているのがこの現象で、現在では自宅で使用する分の適切な量の太陽光発電を計画するようになっているとのことです。

しかも、大きな発電量を確保するためには、南傾斜の全面片流れ形状の屋根にする必要があり、景観的にもあまり美しいとはいえない家の形になり、また、折角の南面の日射を太陽光発電優先で計画するため、日射取得が少なくなり熱的(暖房負荷)には不利になっていく可能性が高いかもしれません。

 

したがって、現状の過渡的な状況としてはこういう考え方もありで、それが出来る方はトライされるのも悪いわけではありませんが、住宅に求められる事項はお金だけではないはずなのでよく考え検討する必要はあると思います。

エネルギーについて、稼ぐとか稼がないとかを考えるより、そもそもエネルギーを使わないように考えた方が、今後どんな時代になっても適合します。なんていっても使わないのですからww(笑)
使う量が少なければエネルギーが高くなっても影響は少なく、またそれ以外にも快適であったり病気にならず健康になったりと多くのメリットが有るのではないでしょうか。

住まいから暑さ・寒さを取り除く

様々建築関係の本がありますが、色んな意見や情報が氾濫している現在、知れば知るほどわからなくなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この本はそういった方に(もちろんこれから建築をしようと考えている入門の方にも)是非読んでいただきたい名著です。
著者は北大の名誉教授で室内温熱環境計画の分野において、現在の基礎を築いてこられた大先生です。30年以上前に自邸で高断熱を実現し多くの優秀な研究者が荒谷先生の研究室から輩出されました。
普通なら「暖かい家」「高性能な家」と言った現在の表現とは違い、タイトルそのものが「住まいから暑さ・寒さを取り除く」となっています。建物にとって何が大切か考え方を学べる、そして荒谷先生の哲学が学べる本となっています。
 
それを象徴する表現として
 
・冬の外気は巨大な除湿装置。ただ温めるだけで大量の乾燥空気が得られる
・近代技術が得意とする有償である人工ネルギーの利用が欠点対応型であるのに対して、無償である自然エネルギーの活用は良さ発見型である。
・無償の自然エネルギーは独力では問題を解決し得ない弱さをもち、思い通りになる有償のエネルギーに隠れて目立たない
・無償のエネルギー(自然のエネルギー)は皆さんの廻りに満ち溢れている。それを有効に利用する技術が器としての建築と述べられています
 
そしてパッシブ換気も紹介されています。
 
読んで絶対に損はない本ですのでよろしければご参考下さい。

高性能建材導入促進事業

今年はリフォーム市場の成長に力を入れている国交省の考え方に応じて「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の応募が始まっており、工事費の1/3、上限100万円の補助が得られます。そしてこれから始まる更に上位のレベルであるSランクの場合(殆スケルトンリフォームの場合)になると1/3の200万円の補助金が受けられます。

しかしこの補助事業は要求事項が多く、実際はなかなか使いづらいようです。
実は改修絡みでは環境共創イニシアチブの行っている「既築住宅における高性能建材導入促進事業」というのもあり、こちらは最大1/3、150万円の補助が受けられます。対象は登録された断熱建材のみですが、要求レベルも長期有良化のように構造や維持管理まで問われないので使いやすいようです。
弊社の断熱材も登録予定です。申込期限も6月末までございますのでよろしければご検討されては如何でしょうか?

既築住宅における高性能建材導入促進事業のHPはこちらです。

http://zero-ene.jp/material26/

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